ロシアへの経済制裁が強まる中、ルーブル(通貨)の価値が暴落しています
お金(通貨)は信用がなければ機能せず、ただの紙切れ同然になってしまいます
そこでロシアは、金本位制を検討しているようです
金本位制は、貨幣価値を金に裏付けられた形で金額を表すものであり、「通貨と金を交換できる制度」になります
これによって、「通貨」と「金」を交換できるようにして(通貨の価値を金で担保することで)お金に信用を持たせるようにしたものです
金本位制の仕組み
金本位制は、金をお金の価値の基準とする制度です
政府の銀行(日本では日本銀行)が、発行した紙幣と同額の金を保管しておき、いつでも金と紙幣を交換することができる制度で、19世紀から20世紀の初めにかけて世界各国で取り入れられました
日本においては、1897年に採用されました
現在では、この制度を取り込んでいる国はありません
金本位制の歴史
金本位制は、1816年にイギリスで始まりました
イギリスの貨幣法でソブリン金貨と呼ばれる金貨に自由鋳造、自由融解を認め、唯一の無制限法貨としてこれを1ポンドとして流通させることになったところからです
きっかけは産業革命になります
イギリスは産業革命によって大量生産が可能になったため、商品を世界各国に輸出していました
当時は、商品を売っても、得られるのは外国の通過でした
外国の通貨を売っても信用度は低いため、経済的にプラスにはなりません
そこで、通貨を金に交換できるようにすれば、通貨の価値が担保されると考えられました
さらに、この金本位制を輸出先の国にも適用しました
こうすることで、手に入れた輸出先の通貨を安心して所有することができたのです
このように、イギリスから広まった金本位制は世界中に広まっていきました
メリット・デメリット
メリット
紙幣の価値が高く維持できる
金は、世界中から価値のあるものと認識されている
つまり、紙幣が金と交換できるということは、紙幣も同様に価値のあるものとして認識されやすいことです
また、金は価値が安定していることから、同様に紙幣の価値も安定しやすいというメリットが挙げられる
デメリット
紙幣の発行料が限られてしまう
国が保有する金の量以上に紙幣を発行できない
そのため、紙幣を増やしたくても、簡単には増やすことができない
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